少し面倒くさいし…やらなくてもいいって聞いたこともあるんだけど…
もしやるとしたら、どんなストレッチをしたらいいのかな?
こんなお悩みが解決できる記事を書きました。
今までに200名以上のランナーを指導してきた実績があります。
目次
ランニングの前後にストレッチは必要ない?
ネットや本の情報の中では、ランニング前後にストレッチは必要ないという意見がみられることがあります。
ストレッチをすると、身体の動きが悪くなってマイナスに働くという意見ですね。
また、走る前後のストレッチってついつい面倒くさく感じてしまい、ストレッチをせずに走るだけの方が多いのも現状です。
ランニングの前後にストレッチって本当に必要ないのでしょうか?
結論から言います。
「ランニング前後にストレッチはやるべき」です。
なぜなら、ランニング前後にストレッチを取り入れることにより、
「ケガの予防やランニングでのパフォーマンスアップに繋がる」からです。
ただし、それには条件があります。
「ストレッチの目的を理解して、適切なタイミングで実施する」ことです。
なんとなくでストレッチをしてしまってる方って以外と多いんですよね…
これだけ情報が簡単に手に入る時代でも、ストレッチに対する理解はまだまだなようです。
そこで、まずはじめは、ストレッチの目的を理解することからスタートしましょう。
ストレッチの目的を理解する
ストレッチを実施する目的は、大きく以下の3つに分けられます。
①関節可動域の拡大
いわゆる柔軟性を向上する目的で行うストレッチです。
関節をより大きく動かせるようにしておくことで、ケガの予防に繋がります。
②循環機能の改善
リカバリー(疲労回復)を目的に行うストレッチです。
全身の血の巡りを良くすることで、疲労の蓄積を防ぎ、早期回復を促します。
③身体環境作り
動き作りを目的に行うストレッチです。
身体を自分の思い通りに動かせるようにすることで、パフォーマンスアップに繋がります。
まずは、このストレッチの3つの目的を大まかでいいので理解しておいて下さい。
ストレッチの目的を理解できたら、次はランニング前後ではどんなストレッチが効果的なのかをご紹介していきます。
ストレッチは、実施するタイミングに応じて、目的別に使い分ける必要があるのです。
ランニング前に必要なストレッチ
ランニング前に必要なストレッチは、
「身体環境作り」を目的としたストレッチです。
ランニングをするための動き作りを目的とした動的なストレッチですね。
ここで、ゆっくり伸ばすストレッチである静的ストレッチをしてしまうと、筋肉が緩みすぎて動きにくくなります。
これが、ランニング前にストレッチはする必要がないという理由なようです。
しかし、ランニング動作に繋がるような動き作りのストレッチであれば別です。
ランニング前に実施することで、身体が動きやすい状態を作ることができ、「ランニングでのパフォーマンスアップ」に繋がります。
また、ジョギングからスタートすればウォーミングアップ変わりになるので、ストレッチは必要ないという意見もあります。
確かに、冬の寒い時期はジョギングからスタートして、まずは身体を温めることが大切です。
身体が温まっていない状態でストレッチをしても、うまく身体が動かないどころか、ケガをするリスクさえありますからね。
ただ、ジョギングだけで終わらせてしまっては不十分です。
5分ほどジョギングで身体を温めて、その後に動き作りのストレッチを実施してからランニングをする。
この流れが一番効果的です。
僕のパーソナルレッスンでは、動き作りのストレッチとして、「DSストレッチ」というものを提供しています。
深部感覚にアプローチする特別なストレッチで、より効果的に身体の動きを良くすることができます。
その中で、ランニング前に実施するオススメのストレッチをご紹介しますね。
肩DSストレッチ
股関節DSストレッチ
四股ストレッチ
コモドストレッチ
この4つのストレッチをランニング前に実施するだけで、ランニング時の身体の動かしやすさが変わってきます。
ぜひ、あなたもやってみて下さいね。
このように、ランニングの前には「身体環境作り」を目的とした動的ストレッチを実施することをおすすめします。
次はランニング後に必要なストレッチについてお伝えしていきます。
ランニング後に必要なストレッチ
ランニング後に必要なストレッチは、
「循環機能の改善」を目的としたストレッチです。
リカバリー(疲労回復)が目的のゆっくりとした静的なストレッチですね。
ランニング後は交感神経が優位になっていて、身体が興奮状態になっています。
そこで、ゆっくりとした動きの静的ストレッチを実施することにより、いち早く副交感神経優位の回復モードへ身体を切り替えてあげることが大切になります。
そうすることで、疲労の蓄積やケガの予防に繋がります。
ランニング障害のほとんどが、蓄積疲労を原因として発生しますからね。
どれだけ蓄積疲労を取り除けるかが、痛みやケガなく楽しく走り続けられるかの重要ポイントになります。
ただ、30kmを超えるような長い距離を走った時は注意が必要です。
なぜなら、30kmを超える長い距離を走った後は筋肉のダメージが大きくなるため、無理にストレッチをしてしまうと更に筋肉にダメージを与える可能性があるからです。
これを理由に、ランニング後のストレッチは必要ないという意見もあります。
しかし、普段の練習後はクールダウンとしてストレッチを取り入れてあげた方が、疲労の蓄積を防ぐことができます。
走り終わってすぐではなく、軽くジョギングやウォーキングを5分ほど挟んでから、クールダウンストレッチをする流れが理想的ですね。
30kmを超えるような距離を走った時だけは、状態に応じて無理はしないようにしましょう。
身体が疲労でボロボロの場合は、翌日までストレッチをしなくても大丈夫です。
ここでは、普段のレッスンで実際に提供しているクールダウンストレッチをご紹介しますね。
ランニング動作でよく使う筋肉を中心にストレッチするようにデザインしていますので、ぜひランニング後に取り入れてみて下さい。
クールダウンストレッチ
以上がランニンング前後に必要なストレッチの紹介でした。
あれ?
「関節可動域の拡大」を目的としたストレッチはいつするの?
と思ったあなた。
じっくり読んでいただきありがとうございます。
そんなあなたのために、もう少しストレッチの話しを続けましょう。
ストレッチでセルフコンディショニングをしよう
ランニング前後に正しくストレッチを実施することにより、
「ケガの予防やパフォーマンスアップ」に繋がります。
ただ、ランニング前後だけストレッチを実施するのでは不十分です。
ランニング前後だけでなく、日頃からストレッチを実施する習慣を作っておきましょう。
そこで実施するストレッチの一つが、
「関節可動域の拡大」を目的としたストレッチです。
クールダウンと同じ、ゆっくりとした静的なストレッチですね。
この時は、20~30秒と時間をかけてゆっくりと伸ばして、関節の動く範囲を広げていきます。
日頃から柔軟性を向上させておくことで、ケガのリスクを減らすことができます。
特に身体の硬い人は、コツコツと毎日ストレッチをしないと、なかなか柔らかくなってくれませんからね。
ランニング前のストレッチとしてご紹介した「身体の環境作り」のストレッチも、日頃から積極的に実施するようにしてください。
ウォーミングアップとしてだけではなく、トレーニング要素もあるストレッチですので、日頃から実施することで、ランニングをするための身体作りをしていくことができます。
日頃からストレッチを実施していると、その時の自分のコンディションを知ることができるというメリットがあります。
「いつもより股関節が硬いから疲労が溜まってきたのかな?」
「今日はいつもより練習量を減らして様子をみてみよう」
というように、自分のコンディションをストレッチで知ることで、未然にケガを防ぐことができるようになります。
あなたも、日頃からストレッチを取り入れて、セルフコンディショニングをしていきましょう。
まとめ
今回は、『ランニング前後のストレッチ』をテーマにお話しさせていただきました。
話をまとめますね。
「ランニングの前後にストレッチはやった方がいい」
その理由は、
「ケガの予防やランニングでのパフォーマンスアップに繋がる」からです。
ただし、それには条件があります。
「ストレッチの目的を理解して、適切なタイミングで実施する」ことです。
【ランニング前】
「身体環境作り」を目的とした動的ストレッチを行います。
【ランニング後】
「循環機能の改善」を目的とした静的ストレッチを行います。
【日常】
「身体環境作り」を目的とした動的ストレッチや、「関節可動域の拡大」を目的とした静的ストレッチを行います。
日頃からストレッチを取り入れることで、
「自分のコンディションを把握することができ、ケガを未然に防ぐ」ことができます。
【ご紹介したストレッチ動画】
というお話でした。
今回の記事を参考に、あなたもランニング前後や日常生活にストレッチを取り入れてみて下さい。
身体の動きが良くなり、痛みや怪我のリスクを減らしながら、より楽に、より楽しく走れるようになりますよ。
それでは、また。