「ダイエットには筋トレや食事制限がいいのは分かっているけど、どうしてもやる気になれない」
「ランニングだけでダイエットができる方法はないのかな?」
こんなお悩みが解決できます。
ランニングを始めたきっかけのトップ3には「ダイエットのため」が入ります。
そのくらい、ダイエットを目的としてランニングを始める方は多いようです。
「有酸素運動をすると、脂肪が燃焼できるのではないか?」
「時間や場所に左右されず、自分の好きなタイミングで走ることができる」
「一から道具を揃えなくても、とりあえず靴とジャージさえあれば始められる」
など、ダイエットを目的に何か運動しようと思った時に、ランニングは誰もが気軽に始められるスポーツということがあるからかもしれません。
しかし、ランニングでダイエットをする方法を調べてみると、
「筋トレをしないと、筋肉量が減って基礎代謝が下がり、痩せにくい体質になる」
「ランニングを辞めると、すぐにリバウンドしてしまう」
「ランニングをすると、食欲が増して食べ過ぎてしまう」
など、マイナスなことが言われています。
確かに、ダイエットの効率だけを考えると、「筋トレ+有酸素運動+食事制限」を組み合わせることが一番です。
でも、
「筋トレは苦手だし、食べることが好きなので、食事制限もできるだけやりたくない」
という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
実は、やり方次第ではランニングだけでもダイエットは可能です。
ただし、実施する際にはいくつかの注意点があります。
そこで今回は、ランニングだけでダイエットをする際のトレーニングメニューや負荷設定、抑えておきたい注意点をご紹介します。
この記事を読むことで、「ランニングだけでダイエットを成功させる方法」を学び、筋トレや厳しい食事制限をすることなくダイエットができるようになります。
「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より軽やかに、より楽しく走れる走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。
今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスし、200名以上のランナーをマンツーマンで指導してきた実績があります。
目次
ランニングだけでダイエットを成功させる方法
ランニングだけでダイエットを成功させるために、抑えておきたいポイントは以下の通りです。
ポイント
【トレーニングメニュー】
頻度:週3回以上
メニュー:
①50m~100mダッシュを6〜8本入れる
②30分〜60分走る
ポイント
【負荷設定】
・最大心拍数の60%〜80%
・心拍ゾーン2〜3
・「楽である〜ややきつい」と感じるペース
ポイント
【注意点】
・短期間で結果を求めない
・体重や消費カロリーに囚われない
・たんぱく質はしっかり摂る
それぞれ、詳しく解説していきますね。
ランニングだけでダイエットを成功させるためのトレーニングメニュー
ランニングをする頻度は、「週3回以上」を目標にしましょう。
多くのランナーの方と関わってきた中で、週3回以上走れている方は、結果が出る確率が高いからです。
ただし、今まで全く運動をしてこなかった方は、まずは習慣化することが第一なため、週1〜2回からでも大丈夫です。
途中で挫折してしまっては意味がないため、あなたが「これなら無理なく続けられる」と思える頻度からチャレンジしてみてください。
練習メニューとしては、「ダッシュ→ランニング」の流れで組みます。
この「ダッシュ」が、ランニングだけでダイエットを成功させるポイントになります。
ダッシュは無酸素運動です。
ダッシュや筋トレのような短時間で高強度の運動(無酸素運動)をすると、成長ホルモンが分泌されます。
成長ホルモンが分泌されることで、筋肉量の減少による基礎代謝の低下の抑制し、脂肪燃焼効率を上げる効果が期待できます。
つまり、ダッシュをすることが、筋トレをする代わりになります。
最初にダッシュをすることで、筋肉量の低下を抑えつつ、脂肪を燃焼しやすい状態を作ることができるのです。
ただし、走り始めの初心者ランナーは、無理にダッシュを入れなくても大丈夫です。
走るための身体がまだできていない状態でダッシュをすると、ケガをしてしまうリスクがあるからです。
初めは有酸素運動だけでも、ある程度体重は減少してくるので、減少スピードが鈍くなってきたら取り入れるようにしてみてください。
ダッシュは全力で走る必要はありません。
全力で走ってしまうと、フォームに力みが生まれてしまい、ケガの原因を作ってしまう可能性があるからです。
目安として、全力の7〜8割の感覚で大丈夫です。
それでも、ダッシュをすることに抵抗があるなら、坂道を走ったり、縄跳びやその場ジャンプをするのでもOKです。
目安として、1分以上継続して運動するのが難しいくらいの強度に設定してください。
走る時間は、「30分〜60分」を目安にします。
運動をすると、食欲を抑制するホルモンが分泌され、食欲を抑える働きがあります。
しかし、ランニングのような有酸素運動を長時間行うと、身体はストレスを感じて抗ストレスホルモン(コルチゾール)を分泌するようになります。
コルチゾールの過剰分泌は、食欲を増進するため、走った後に食欲が増してしまい、食べすぎてしまう可能性があるのです。
よって、60分以上の長時間のランニングは控えておきましょう。
長時間まとめて走るというよりは、走る頻度を増やすようにしてみてください。
もし、60分だと余裕すぎて物足りないと感じるくらいになったら、身体に過剰なストレスがかからなくなってきた証拠でもあるので、走る時間を90分〜120分位まで伸ばしていっても大丈夫です。
ランニングだけでダイエットを成功させるための負荷設定
ダイエットを目的としてランニングをする場合は、「最大心拍数の60%〜80%」を目安にしましょう。
この負荷設定が、身体が一番脂肪を燃焼してエネルギーとして活用する強度になります。
ランニングでダイエットをしてうまく行かない人の原因の一つが、適切な負荷設定で走れていないことです。
頑張って痩せようと思って、速く走りすぎている方が多いんですよね。
最大心拍数の80%を超えるようなペースで走ってしまうと、脂肪ではなく糖質をメインに燃焼してエネルギーを作るようになります。
糖質だけならまだいいのですが、糖質は身体に蓄えておける量が少ないため、代わりに筋肉を分解して、たんぱく質からエネルギーを作るようになってしまいます。
そうすると筋肉量が減少し、基礎代謝が低下することで、痩せにくい身体になってしまうのです。
取り入れやすい負荷設定方法としては、「カルボーネン法」があります。
参考
カルボーネン法
「(220-年齢)-安静時心拍数)×運動強度(%)+安静時心拍数」
例えば、40歳の人で安静時心拍数が60拍/分、運動強度60%〜80%に設定する場合、(220-40歳)-60拍/分)×60%〜80%+60拍/分=132〜156拍/分になります。
最も簡単かつ適切な負荷設定で走れるため、僕は心拍数を測定する機能が付いた「ランニング用GPSウォッチ」を活用することをオススメします。
ガーミンやスント、ポラールなどのランニングウォッチであれば、年齢と安静時心拍数を設定から入力することで、自動的に計算してくれて、心拍ゾーンというもので表してくれます。
その場合の脂肪燃焼ゾーンは「ゾーン2〜3」になります。
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「いきなりそこまでは…」と思う方は、「ボルグスケール」で実践してみてください。
ボルグスケールは、運動がどれほどきついか、安静状態(6)~疲労困憊(20)までの指数で自分の感覚で表します。
走っている時の感覚として、「楽である(11)〜ややきつい(13)」と思える感覚で走るようにしてみてください。このペースが脂肪燃焼ゾーンになります。
「かなり楽である(9)」と感じるペースは負荷が弱すぎますし、「きつい(15)」と感じるペースは脂肪燃焼ゾーンから外れてしまうので注意しましょう。
自分の感覚だけに依存する方法のため、最適な負荷設定ができるかと言われると、特に走り始めの初心者の方は難しいと思います。
やってみて感覚がよく分からないという場合は、努力が無駄になる前に、ランニングウォッチの活用を考えてみてくださいね。
ランニングだけでダイエットを成功させるための注意点
ランニングだけでダイエットをする際には、いくつかの注意点があります。
以下の注意点を理解した上で、ダイエットに取り組んでみてください。
短期間での結果を求めない
ランニングだけでダイエットをする際は、「2ヶ月でマイナス10kg!」のように、短期間での結果を求めないようにしましょう。
目安としては、「1ヶ月で体重が1〜2kg」ほど減少していくペースが理想です。
よく「ランニングはやめるとすぐにリバウンドしてしまう」と言われますが、これは筋トレや食事制限でも同じことが言えます。
結局は、「無理なく継続できること」が一番重要です。
痩せたら走るのを辞めるのではなく、ずっと継続していくことを前提に考えましょう。
そして、無理な期間設定はせず、長期的なスパンで少しずつダイエットをしていきましょう。
体重や消費カロリーに囚われない
ダイエットがうまくいっている指標として、「体重」を気にされる方が多いと思います。
体重はもちろん気になるとは思うのですが、体重だけでなく、「体脂肪率」や「筋肉量」の変化にも着目するようにしておきましょう。
なぜなら、全く運動していなかった方がランニングを始めると、脚の筋力が付くので、体脂肪は減っていても、筋肉の重さの影響で、体重自体は変わらないということが起こってくるからです。
消費カロリーの数値も気にしないようにしましょう。
ランニングをはじめ、運動での消費カロリーは大したことありません。
ランニングでの消費カロリーがそのままダイエットに繋がるというよりは、筋肉量UPによる基礎代謝の向上や、心肺機能UPによる活動代謝の向上によってダイエットに繋がります。
数値に囚われすぎると、体重がなかなか減らなくて焦ったり、消費カロリーの少なさに絶望してしまうため、走るのがつらくなってしまう恐れがあるので注意しておきましょう。
たんぱく質はしっかり摂る
厳しい食事制限は、継続性がないため必要ありません。
ただ、ランニングをすることによって、筋肉に負荷をかけるため、修復するための材料であるたんぱく質はしっかり摂るように意識してください。
現代の食生活では、食事だけでカバーするのは難しい方が多いため、手軽にたんぱく質を補えるプロテインを活用することをオススメします。
しっかりとたんぱく質を摂って、筋肉量が減少しないように注意しましょう。
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まとめ
今回は、「ランニングだけでダイエットを成功させる方法」をテーマにお伝えさせていただきました。
話をまとめますね。
【ランニングだけでダイエットを成功させるためのトレーニングメニュー】
頻度:週3回以上
メニュー:
①50m~100mダッシュを6〜8本入れる
②30分〜60分走る
・週3回以上走れている方は、結果が出る確率が高い
・まずは習慣化することが第一なため、週1〜2回からでも大丈夫
・「これなら無理なく続けられる」と思える頻度からチャレンジしてみる
・最初にダッシュをすることで、筋肉量の低下を抑えつつ、脂肪を燃焼しやすい状態を作ることができる
・ランニングを長時間行うと、身体はストレスを感じてコルチゾールを分泌するようになる
・コルチゾールの過剰分泌は、食欲を増進するため、後から食欲が増して食べすぎてしまう可能性がある
・60分以上の長時間のランニングは控え、まとめて走るのではなく走る頻度を増やす
【ランニングだけでダイエットを成功させるための負荷設定】
・最大心拍数の60%〜80%が目安
・この負荷設定が、身体が一番脂肪を燃焼してエネルギーとして活用する強度
・最大心拍数の80%を超えるようなペースで走ってしまうと、筋肉量が減少し、基礎代謝が低下することで、痩せにくい身体になってしまう
・ランニングウォッチの心拍ゾーンなら「ゾーン2〜3」
・ボルグスケールなら「楽である〜ややきつい」
【ランニングだけでダイエットを成功させるための注意点】
・短期間で結果を求めない
・体重や消費カロリーに囚われない
・たんぱく質はしっかり摂る
というお話しでした。
今回ご紹介した方法を実践していただければ、ほとんどの方はランニングでダイエットを成功させることができます。
それでも痩せないという方は、根本的な生活習慣の見直しが必要な可能性があります。
習慣がその人の身体を作っているため、理想的な体型を保っている方には理想的な体型を保つ習慣があり、太ってしまう方には太ってしまう習慣があります。
ランニング習慣を取り入れることで生活習慣全体を見直し、睡眠や食事の質も上げていくことで、健康的な生活を送るように意識していきましょう。
それでは、また。
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