ランニングでの疲労がなかなか抜けない。
ランニング後のお風呂の入り方って何か注意点があるのかな?
自宅で簡単にできるセルフケアの方法が知りたい。
こんなお悩みが解決できます。
今まで200名以上のランナーを指導してきた実績があります。
ランニングでの疲労を抜くために、自宅で簡単にできるケアは、「お風呂に入る」ことです。
当たり前のようですが、自分だけでできるケアとしては、1番効果的な方法になります。
ただ、その入浴法を間違えると、疲労回復どころかマイナスに働いてしまう可能性さえあります。
そこで今回は、間違った方法でお風呂に入って疲労を蓄積しないために、ランニングでの疲労を効果的に回復する入浴法をお伝えします。
この記事を読むことで、自宅で簡単に入浴によるセルフケアができ、回復力を高めることで、ケガの予防やランニングでのパフォーマンスUPに繋げることができるようになります。
ランニングでの疲労を効果的に回復する入浴法とは?
それでは、ランニングでの疲労を効果的に回復するための入浴法について解説していきますね。
入浴前の注意点
ランニングの後は、汗を流すためにすぐ入浴したくなりますが、まずはしっかり水分補給を行いましょう。
ストレッチなどで身体を充分にクールダウンし、それから入浴するよう心がけます。
朝や日中にランニングをする人は、その後の仕事や活動を考えると、汗を流す目的のシャワーのみで大丈夫です。
そのかわり、夜に疲労回復を目的とした入浴を行います。
ランニングステーションを利用する場合も、一旦シャワーで汗を流し、帰宅したら疲労回復のためにもう一度入浴するようにして下さい。
ランニング直後は、疲労した筋肉をいち早く回復させるために血液を集中させています。
この状態で入浴すると、せっかく疲労回復のために集中している血液が身体中に分散してしまい、疲労回復どころか反対に遅らせてしまうことになりかねません。
よって、ランニング直後30分は入浴を控えるようにしましょう。
ただ、20分〜30分程度の軽いジョギング程度で足に疲労感もないのであれば、たいして気にする必要はありません。
湯船の温度は38℃〜40℃に設定
42℃以上の熱い温度は、交感神経を刺激して身体が戦闘モードになります。
朝ラン後のシャワーであれば、身体がシャキッとして気分もスッキリするのでおすすめです。
ただ、夜の疲労回復を目的とした入浴の場合は、湯船の温度を38℃〜40℃に設定して副交感神経を優位にし、身体が回復モードになるようにしてください。
塩素を除去しておく
水道水には塩素が含まれています。
塩素の含まれた水は肌が乾燥しやすく、入浴による保温・保湿効果が減少してしまいます。
また、髪や肌のたんぱく質を酸化させて劣化させることもありますので、美容面からも塩素は避けたいところですね。
理想はお風呂用の浄水器を使うことですが、それが難しいときは塩素が除去できる入浴剤を使いましょう。
炭酸ガスを発生させる入浴剤であれば、更なる血行促進も期待できます。
「入浴剤 塩素除去 」で検索すると色々と出てきますので、お好みでお選びください。
どれを選んだらいいのか分からない方のために、評価の高い入浴剤をご紹介しておきますね。
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就寝時間の90分前に入る
人の身体は、一度体温が上がってから、下がり始めに眠気がきて一番眠りやすい状態になります。
その時間はおおよそ90分と言われています。
よって、風呂上りから90分後に布団の中に入ることで、スムーズに寝入ることがき、睡眠の質が上がります。
睡眠の質が上がるということは、疲労回復がより促されるということです。
10分〜15分を目安に肩まで湯船に浸かる
入浴方法は全身浴と半身浴がありますが、僕は肩まで湯船に浸かる全身浴をおすすめします。
なぜなら、水圧作用により心肺機能に負担がかかり、その機能を高めることができるからです。
心臓が弱い方は半身浴の方が発作のリスクが少なくていいのですが、ランナーは基本的に心臓に持病がある方はいないはずです。
よって、入浴により心肺機能に負荷をかけることは、ランナーにとってはプラスに働きます。
また、全身浴は半身浴の半分の時間で深部体温を1℃上げることができるため、忙しくて中々お風呂に入る時間が取れない方にとってもおすすめの方法です。
張りや疲れを感じるところをマッサージする
湯船に浸かっている間は、自分の身体を手が届く範囲で触って、筋肉が張ってきている所がないかチェックしてきましょう。
そして、痛みや張りを感じたり、実際に疲労感がある所をマッサージしていきます。
この時のマッサージは、強くもむというよりは、軽く押してあげる程度にしてください。
素人感覚でついつい強く押しすぎてしまうと、後々もみ返しが起こってしまうことがあるからです。
こうやって、日々の入浴中にセルフチェックをすることで、自分の身体の疲労度を知ることができ、ケガを未然に防ぐことができるようになります。
シャワーにはないお風呂の3つの作用
「いつもお風呂ではなく、シャワーだけなんだけど...」
という方も多いのではないでしょうか?
実際にシャワー派は全体の20.8%で、若い世代になるほどその割合は増え、20代では40.8%にもなります。
シャワーでは、身体をきれいに洗うという目的は果たせますが、疲労を回復するという効果はお風呂と比べて格段に下がります。
その理由は、以下の3つのお風呂での作用があるからです。
① 温熱作用
お湯に浸かると血管が広がり、血行が良くなって温かい血が全身を巡ります。
これによって身体の芯まで温めることができ、老廃物や疲労物質の排出を促します。
② 水圧作用
全身浴の時でも少し触れましたが、水の中では身体に水圧がかかり、心肺機能が高まります。
また、血液やリンパの流れが良くなり、下半身に溜まった血液とリンパ液を心臓へと還流させてくれます。
③ 浮力作用
水の中では浮力が働いて、体重は空気中に比べて約9分の1程度まで軽くなります。
すると、筋肉や関節への負担が軽くなり、身体がリラックスしやすくなります。
この3つの作用がシャワーでは期待できないため、疲労回復を促すためには湯船に浸かることをおすすめします。
どうしてもシャワーしかできない場合は、湯船の栓をはめてシャワーを湯船内で浴びることで、足元だけでも温めるようにしてみてください。
交代浴のススメ
入浴時間が長めに取れる時は、交代浴がおすすめです。
交代浴は、ケガの予防や筋肉の回復をサポートする働きがあることから、スポーツのパフォーマンスを向上させる効果も期待されており、アスリートも疲労回復の手段として積極的に取り入れています。
交代浴の方法
STEP 1
42℃前後の熱めのお風呂に1〜2分ほど浸かる
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STEP 2
手先や足先からシャワーの水を10秒〜30秒ほどかける
(全身にかけなくてもOK)
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STEP 3
STEP 1 〜 STEP 2 を5〜10セットほど繰り返す
全身浴よりさらに疲労回復効果が高まりますので、疲労感が強い時やマラソン大会後におすすめです。
僕は、マラソン大会後にはスーパー銭湯に行って、サウナと水風呂を使ってこの交代浴を実践しています。
その方法はこちらの記事でご確認ください。
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【翌日から元気に動ける】フルマラソン当日と翌日の過ごし方で疲労回復に差をつけよう
フルマラソンでの疲労は、レース当日と翌日の過ごし方で、栄養補給の方法やケア方法などを工夫することで、大きく軽減できます。
そこで今回は、フルマラソンの当日と翌日の過ごし方によって、いち早く疲労を回復させる方法をお伝えしていきます。続きを見る
まとめ
今回は、「ランニングでの疲労回復に効果的な入浴法」をテーマにお伝えさせていただきました。
話をまとめますね。
【リカバリー入浴法】
☑️ 入浴前にはクールダウンと水分補給を行い、ランニング直後30分は控える
☑️ 湯船の温度は38℃〜40℃に設定
☑️ 塩素を除去しておく
☑️ 就寝時間の90分前に入る
☑️ 10分〜15分を目安に肩まで湯船に浸かる
☑️ 張りや疲れを感じるところをマッサージする
【シャワーにはない3つの作用】
① 温熱作用
② 水圧作用
③ 浮力作用
【交代浴のススメ】
疲労感が強い時やマラソン大会後は、入浴時間を長めに取って、温冷を繰り返す交代浴がおすすめ。
というお話しでした。
今回の内容を参考に、あなたも疲労回復に効果的な入浴法を実践し、自宅で簡単セルフケアを習慣化してみてくださいね。
きっと、今より身体の動きが変わってランニングをより楽しめるようになりますよ。
それでは、また。