「ランニングをすると足の裏が疲れたり、土踏まずが痛くなったりする」
「膝や足が痛くなるのは、扁平足も影響しているのかな?」
「扁平足を改善して、もっとランニングを楽しめるようになりたい」
こんなお悩みが解決できます。
驚くべきことに、日本人の約7割は扁平足と言われています。
程度の軽い扁平足であれば、日常生活で特に気になる症状が出ることはありません。
しかし、ランニングとなると、足にかかる着地衝撃が大きくなるため、足の裏の疲れや土踏まずの痛みだけではなく、膝や足などの様々な痛みの原因となってしまうことがあります。
そこで今回は、扁平足になってしまう根本的な原因を解説し、その根本的な原因から改善するためのアプローチ方法をお伝えします。
この記事を読むことで、扁平足を根本原因から改善することができます。
そして、扁平足から来ている膝や足の痛みが改善し、もっとランニングを楽しめるようになります。
「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より楽に、より楽しく走れる走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。
今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスし、200名以上のランナーをマンツーマンで指導してきた実績があります。
目次
扁平足の改善方法
まずは、今回ご紹介する扁平足の改善方法をお伝えします。
以下の3つアプローチにより、根本的な原因から扁平足を改善していくことができます。
ポイント
☑️ 足指ストレッチ
☑️ 足指トレーニング
☑️ 矯正用インソール
それぞれの改善方法の詳細をお伝えする前に、「扁平足とは何か?」また、「扁平足になる原因は何なのか?」を確認しておきましょう。
扁平足とは?
扁平足とは、「足の内側にある縦のアーチ、つまり土踏まずが平らになっている状態」のことを言います。
程度の軽い扁平足であれば、普通に生活している分には痛みなどの症状が出ることは少なく、自覚がない方もいますが、日本人の約7割は扁平足だと言われています。
普段の生活では支障がなくても、ランニングをするとなると事情は変わってきます。
そもそも、足の内側にある縦のアーチは、着地衝撃を緩和するクッションの働きをしています。
車で言うとサスペンションのような働きですね。
扁平足は、そのクッション機能が十分に働かない状態の足と言えます。
つまり、日常生活では問題なくても、ランニングでの着地衝撃を緩和することができなくなるため、足の疲れだけではなく、膝や足などの身体の様々な箇所に痛みが出る原因となってしまう恐れがあるのです。
扁平足の原因とは?
扁平足になる原因は、以下の3つが考えられます。
①足指の機能低下
目を閉じて、他の人に足の指を触ってもらい、どの指を触っているか当てるゲームをするとします。
手の指であれば簡単に答えられるのですが、足の指となると、実に多くの方が間違った回答をしてしまいます。
これは、足指の機能が低下してしまっていることを示しています。
靴や靴下を常に履いている現代社会では、この足指の機能が低下しやすい環境にあります。
足指の機能が低下してしまうと、足指をうまく使うことができないため、足底のバランス感覚も崩れてしまいます。
特に中指から小指側が使えなくなっていて、母指球寄りに重心が傾いてしまい、内側に重心が崩れることで、扁平足に繋がってしまいます。
②内側縦アーチの機能低下
土踏まずを作っている筋肉の機能が低下してしまい、内側縦アーチが崩れてしまいます。
これは、運動不足による筋力低下はもちろん、オーバートレーニングによる疲労の蓄積によっても起こってきます。
土踏まずを作っている筋肉がうまく働かなくなっている状態のため、単に足の裏を鍛えたりマッサージをするだけでは改善していきません。
アーチを形成する筋肉に絞って、うまく働くように再教育するためのトレーニングをしていく必要があります。
③足部アライメント異常
立った時に、カカトが内側に傾くオーバープロネーション(回内足)になることで、足の内側に重心が傾いてしまい、扁平足となってしまいます。
足指の機能低下や内側縦アーチの機能低下などによって、結果的にオーバープロネーションなる場合もありますが、その人の長年の身体の使い方のクセにより、骨格として形成されてしまった場合の方が多いです。
前者はトレーニングにより改善が期待できますが、後者はトレーニングだけではあまり改善が期待できません。
それでは、3つの根本原因を改善するためのアプローチ方法をお伝えしていきますね。
足指ストレッチ
①足指の機能低下に対するアプローチ方法です。
フットフィンガーモビリティ①
⑴足指の間に指を入れます。
⑵反対の手で足の真ん中あたりを握ります。
⑶真ん中から指先にかけてを動かすイメージで、足を回します。
⑷雑巾を絞るようなイメージで、足をねじります。
目安:各5〜10回
フットフィンガーモビリティ②
⑴足指を順番に広げていきます。
⑵指と指の間を目安に、足の甲をほぐしていきます。
⑶指先の根本を握って、上下に動かしていきます。
目安:各2〜3往復
感覚が鈍ってしまった足指を触って動かすことによって、足指の機能を取り戻していきます。
指先だけでなく、足の甲まで動きを出してあげるのがポイントです。
足指トレーニング
①足指の機能低下(特に中指から小指側)に対するアプローチ方法です。
グーパー
⑴親指と人差し指で足の真ん中を持ち、動きの起点を作ります。
⑵足指でグーを作り、そのまま5秒キープします。
(この時、親指側ではなく、小指側を特に意識して握るようにします)
⑶足指でパーを作り、そのまま5秒キープします。
(パーが上手くできない場合は、最初はグーだけでもOKです)
目安:左右20〜30回
5秒間しっかりと力を入れることで、足指を動かす意識が入りやすくなってきます。
最初は意識しやすいように片足で行い、慣れてきたら両足で行いましょう。
次は、②内側縦アーチの機能低下に対するアプローチ方法です。
ショートフット
⑴立った状態で、全ての足指を上げます。
⑵内側のアーチを意識して、親指だけを下ろします。
⑶他の足指を下ろします。
目安:20〜30回
単に親指を曲げるのではなく、一度上げた状態からおろすことで、内側縦アーチを構成する筋肉をピンポイントにトレーニングすることができます。
矯正用インソール
③足部アライメント異常に対するアプローチ方法です。
ほとんどの場合、トレーニングでは改善しないため、オーバープロネーションを矯正するためのインソールを活用します。
目が見えなくなった人が、眼鏡やコンタクトを使うようなイメージですね。
インソールを選ぶポイントは、単にクッション機能を向上させたり、アーチをサポートするだけのインソールではなく、「オーバープロネーションを矯正できているかどうか」です。
足の矯正ができないと、根本原因にアプローチできていませんからね。
軽度のオーバープロネーションであれば、市販品でも対応できることがありますが、すでに膝や足の痛みが出て走りに影響してしまっている場合は、医療用のインソールが必要になります。その違いは矯正力です。
僕自身の経験として、市販品を試しても思うような効果が得られなかったという方に対して、より矯正力の高い医療用かそれと同等の矯正力を持つインソールに変えてもらったことで、膝や足の痛みの改善がみられたことが多々あります。
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まとめ
今回は、「ランニングと扁平足の改善方法」をテーマにお話しさせていただきました。
話をまとめますね。
【扁平足とは?】
・扁平足とは、足の内側にある縦のアーチ、つまり土踏まずが平らになっている状態。
・ランニングでの着地衝撃を緩和することができなくなるため、足の疲れだけではなく、膝や足などの身体の様々な箇所に痛みが出る原因となってしまう恐れがある。
【扁平足の原因とは?】
・足指の機能低下
・内側縦アーチの機能低下
・足部アライメント異常
【扁平足の改善方法】
①足指ストレッチ
→フットフィンガーモビリティ①
→フットフィンガーモビリティ②
②足指トレーニング
→グーパー
→ショートフット
③矯正用インソール
→フォームソティックス
というお話しでした。
僕のオススメの改善の流れとしては、まずはインソールを変えてから、足指のストレッチやトレーニングをすることです。
なぜなら、インソールを変えることが一番すぐに変化を起こしやすいからです。
インソールは、変えてすぐに変化を実感できることが多いのですが、ストレッチやトレーニングは毎日コツコツと実施しても、変化が現れるのに2〜3ヶ月はかかります。
しかも、やめてしまったらまた元の状態に戻ってしまいます。
そして、ほとんどの方が途中で挫折して変化が現れる状態までたどり着けません。
それなら、最初から道具に頼ってしまった方が、まだ改善の可能性があるからです。
もちろん、インソールを変えたらOKというわけではなく、足指の機能を向上させていくことも重要ですので、お風呂の中などで毎日コツコツと取り組んでみてください。
それでは、また。