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マラソン快走のために重要な「レースメイク力」とは?

 

お悩み

「練習は充分に積んだのに、マラソン大会当日になると力が発揮できない」

「練習では良いタイムで走れていたのに、レース当日になると同じように走れない」

「マラソン大会で、自分のベストパフォーマンスを発揮する方法を知りたい」

 

こんなお悩みが解決できます。


マラソン大会に向けて練習を積んでいて、目標を達成するために充分な走力を身に付けた。

あとは、レース当日にその力を発揮するだけ。

なのに、いざレースを迎えてみると、その力を全然発揮できずに終わってしまう...。

 

あなたもこんな経験をしたことがありませんか?

 

マラソン大会当日に力を発揮できない要因の一つに「レースメイク力」の不足があります。

レースメイク力を高めることによって、レース当日に自分の力を充分に発揮できるようになります。

 

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あなたがレース当日に思うような走りができないのは、この「レースメイク力」の低さに原因があるのかもしれません。

 

そこで今回の記事では、マラソン大会当日に、自分のベストパフォーマンスを発揮できるようになるための「レースメイク力」の高め方についてお伝えします。

 

この記事を読むことで、練習した成果がレース当日に充分に発揮でき、マラソン大会で納得のいく走りをすることができるようになります。

 

コンちゃん
この記事を書いてる僕は、2つの医療系国家資格(鍼灸師・柔道整復師)と栄養指導の資格(スポーツ栄養医学指導士)を保有している日本で唯一のランニングトレーナーです。

 

「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より軽やかで、より効率的な走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。

 

今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスしてきた実績があります。

 

 

マラソン快走のために重要な「レースメイク力」とは?

 

レースメイク力とは、

「その日のベストパフォーマンスを発揮するためにレースを進めていくスキル」のことを言います。

 

どんなに日々練習を積んで、目標を達成するために充分な走力を身に付けたとしても、レース当日に満足のいく結果が出せるとは限りません。

 

なぜなら、レース当日は、スタート前後の混雑や天候、身体の調子など、レース結果を左右する様々な要因があるからです。

 

その様々な要因を踏まえた上で、その日のベストパフォーマンスを発揮するために、「レースメイク力」を高めてくことが重要なのです。

 

 

なぜ、マラソン快走のために「レースメイク力」が重要なのか?

 

マラソンを快走するために、「レースメイク力」が重要な理由は以下の3つあります。

 

①一定のペースで走る方が疲れにくいから

②当日の天候や身体の調子によってレース展開は変わるから

③エネルギー補給戦略によってレース結果が変わるから

 

 

①一定のペースで走る方が疲れにくいから

 

マラソンを走る時は、ペースの上げ下げが大きいよりは、できるだけ一定のペースを保って走る方が疲れにくいため、より良いパフォーマンスを発揮しやすくなります。

車の燃費と同じで、一定のペースで走る方が、無駄にエネルギーを消耗しなくて済むからです。

 

特にマラソン初心者の方は、周りのランナーのペースに釣られてしまい、無意識のうちにペースの上げ下げをしてしまっています。

また、GPSウォッチに表示されるペースを気にして、一定のペースを保とうとし過ぎるがあまり、逆に体力を消耗してしまう場合もあります。

 

一定のペースで走るためには、周りのランナーやGPSウォッチの数値に惑わされることなく、設定したペースを維持するスキルが必要になってきます。

 

 

②当日の天候や身体の調子によってレース展開は変わるから

 

当日の天候や身体の調子の良し悪しによって、ペース設定は変える必要があります。

 

身体が軽く感じる場合は、必要以上にペースが上がらないようにセーブし、身体が重く感じる場合は、予定していたペースより落として走ることも大切です。

気温が高い場合は、無理にペースを上げないようにしたり、後半の失速を防ぐために、30kmまではペースを抑えて走ることも大切です。

 

このように、当日の天候や身体の調子によって、レース展開は変わっていきます。

そして、自分がどのようにレースを進めていったらベストパフォーマンスが出せるのかを、適切に選択できることが大切なのです。

 

そのためには、当日の天候やコース情報、自分のレースペースなどを把握しておく必要があります。

 

 

③エネルギー補給戦略によってレース結果が変わるから

 

レース中にどのタイミングで給水や給食をとるかによって、レース結果は変わってきます。

 

こまめに給水ができていないと、脱水症状になる可能性がありますし、糖質の補給が充分にできていないと、エネルギー切れを起こす可能性もあります。

そうすると、レース後半に身体が思うように動かなくなってしまい、大失速に繋がってしまいます。

 

よって、給水をこまめに飲んだり、エネルギー切れを起こす前に補給食をとるタイミングを選択したりすることも、マラソンで快走するために必要なスキルと言えます。

 

そのためには、コース上の給水・給食所の把握や、自分がレース中にどれだけ給水や給食が必要なのかを把握しておく必要があります。

 

 

 

 

 

「レースメイク力」の身に付け方

 

マラソン快走のために重要な、「レースメイク力」の身に付け方を3つご紹介します。

 

①ペース走

②情報のリサーチ

③大会出場

 

 

①ペース走

 

ペース走とは、

「距離とペースを設定し、そのペースで走れるようにコントロールして走る練習」のことです。

 

ペース走を繰り返し行うことで、ペース感覚を養うことができ、一定のペースで走れるようになります。

 

例えば、フルマラソンで5時間を切りたい場合の平均ペースは「キロ7分6秒ペース」です。

スタートの混雑や給水給食でのロスタイムを考えると、1kmあたり-10秒〜15秒は余裕が欲しいので、キロ6分50秒ペースを目安に走ることができると、目標達成はグッと近づきます。

ということは、どれだけ安定してキロ6分50秒ペースを保てるかが重要になります。

 

そのペース感覚を養うために、「ペース走」を行います。

一口にペース走といっても、方法は様々あるのですが、ここではランニング初心者の方でも取り組みやすい方法をご紹介します。

 

 

サブ5を目標とする場合、まずは10kmをキロ6分50秒ペースで走れることを目指しましょう。

ここでは、坂道で加速や減速が起こらないように、できるだけアップダウンの少ないコースが望ましいです。

 

1kmごとにラップを確認して、キロ6分50秒から±5秒ペースに収まっていればオッケーです。

その後、10km→11km→12kmと、20kmまで1kmごとに距離を少しずつ伸ばしていきます。

 

20kmを安定してキロ6分50秒ペースで走れるようになれば、充分にペース感覚が身に付いていると言えます。

フルマラソンでも、大きなペースの上げ下げをしてしまうことなく、自信を持って一定のペースで走れることでしょう。

 

ここでの注意点として、心拍数が上がり過ぎていないかの確認が大切です。

フルマラソンでのレースペースの目安は、「心拍ゾーン4」です。

体感としては、「息は弾むが、おしゃべりできる余裕はかろうじてある状態」です。

 

 

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いくら20kmをキロ6分50秒ペースで走れたからと言って、心拍ゾーンが4を超えてしまっていては、最後まで走り切ることができません。

その場合は、まだまだ5時間を切る走力が身に付いていない証拠でもあるので、レースでの目標タイムとそのための設定ペースを考え直す必要があります。

 

よって、ペース走をする時は、日頃から心拍ゾーン4を超えないように調整しながら練習するようにしておきましょう。

 

 

②情報のリサーチ

 

レースでベストパフォーマンスを発揮するためには、様々な情報のリサーチが欠かせません。

 

天候

 

当日の天気予報を、前日の夜に確認しておきましょう。

 

「ウェザーニュース」や「Yahoo天気」などのアプリを活用すると、レース会場付近の天気がピンポイントで把握できます。

 

晴れ・曇り・雨の予報だけではなく、1時間ごとの気温・湿度・風向き・風速なども把握しておくことで、レース当日のコンディションが予測できるようになります。

 

 

コース

 

コースマップを頭に入れておきましょう。

 

コースのどこにどれだけの高低差があるのか、折り返しポイントがどれだけあるのかなど、コースの全体像を把握しておきます。

そうすることで、自分が今どの辺りを走っているのかが分かるので、レース展開やペース配分を予測しやすくなります。

 

コースマップは大会HPで確認できたり、YouTubeにUPされていて動画で観れたりするので、確認してみてください。

 

 

エイドステーション

 

給水や給食のある場所を事前に把握しておきましょう。

 

大会HPや大会パンフレットなどで、何キロごとに給水や給食があり、どんなものが提供されるのかを確認することができます。

そうすることで、どのタイミングでどれだけのエネルギーを補給すればいいのかという、エネルギー補給戦略を立てやすくなります。

 

制限時間ギリギリでの完走を目指すランナーは、関門の時間も確認しておきましょう。

 

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③大会出場

 

どれだけ知識を蓄えても、経験に勝るものはありません。

レースメイク力を高めていくためには、これまでご紹介した内容を踏まえて、より多くのレースを経験していくことが大切です。

 

レースを経験していく中で、自分に合った調整方法やペース配分、エネルギー補給戦略が分かってきます。

そのために、マラソンを走った後は、振り返りをする習慣を身に付けておきましょう。

 

レースを振り返って、上手くいった点や改善点を3〜6個を目安に挙げていきます。

その上手くいった点や改善点を、次のレースに活かせるようにしていきましょう。

 

このように、レースでの経験を蓄積していくことで、徐々にレースメイク力が高まっていきます。

 

 

 

 

まとめ

 

今回は、「レースメイク力」についてお伝えさせていただきました。

 

話をまとめますね。

 

【「レースメイク力」とは?】

「その日のベストパフォーマンスを発揮するためにレースを進めていくスキル」のこと

 

【なぜ、マラソン快走のために「レースメイク力」が重要なのか?】

①一定のペースで走る方が疲れにくいから

②当日の天候や身体の調子によってレース展開は変わるから

③エネルギー補給戦略によってレース結果が変わるから

 

【「レースメイク力」の身に付け方】

①ペース走

②情報のリサーチ

③大会出場

 

という内容でした。

 

ペース走でペース感覚を磨く→情報を収集してレースに備える→大会に出場して振り返る

 

このサイクルを回していけば、あなたの「レースメイク力」は高まっていきます。

それに伴って、ベストパフォーマンスを発揮しやすくなることで、納得のいく走りができるようになります。

 

ぜひ、チャレンジしてみて下さい。

 

 

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