「マラソンのトレーニングにランニングマシンを使っても良いのかな?」
「ランニングマシンを効果的に使う方法が知りたい」
こんなお悩みが解決できます。
ランニングマシン(トレッドミル)には、メリットもあればデメリットもあります。
健康のためやダイエットのために利用する分には、デメリットはさほど大きくはないのですが、マラソンに向けたトレーニングとして利用する分には注意が必要です。
そこで今回は、ランニングマシンのメリットとデメリットをご紹介し、マラソンに向けたトレーニングとして効果的に活用する方法をお伝えします。
この記事を読むことで、ランニングマシンのメリットとデメリットを理解した上で、マラソンに向けたトレーニングとして、自分に合ったランニングマシンの活用方法が分かります。
「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より楽に、より楽しく走れる走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。
今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスし、200名以上のランナーをマンツーマンで指導してきた実績があります。
目次
ランニングマシンを使うメリットとデメリット
まずは、ランニングマシンを使うメリットとデメリットについてお伝えしていきますね。
メリット
①天候に左右されない
最大のメリットは、この「天候に左右されない」ことです。
屋外を走ると、「花粉」「雨」「風」「暑さ」「寒さ」「日焼け」など、天候に左右されることが多くあります。
いざ走ろうと思っても、雨が降っていたり、35℃を超えるような猛暑だと走る気がしませんよね?
ランニングマシンを使うことで、天候に左右されることなく、年中快適な環境の中で走ることができます。
②足腰に負担がかからない
屋外のロードを走る時と比べて、着地衝撃が少なくなります。
着地衝撃が少なくなるということは、それだけ足腰にかかる負担を軽減することができます。
できれば、痛みやケガで悩むことなく楽しく走りたいですよね?
ランニングマシンを使うことで、足腰にかかる負担を軽減し、使い過ぎや体重過多によるケガの予防に繋がります。
③安全である
自宅やスポーツジムで走るため、安全にトレーニングすることができます。
屋外を走ると、車や自転車、歩行者や他のランナーなど、接触事故を起こしてしまうような要因が様々あります。
特に、女性の夜間のトレーニングは、犯罪に巻き込まれてしまうリスクも上がってしまいます。
接触事故や事件の被害者、もしくは加害者になりたくはないですよね?
ランニングマシンを使うことで、明るくて安全な場所で走ることができ、事故や事件に巻き込まれるリスクを無くすことができます。
デメリット
①天候への対応力が身に付かない
ランニングマシンを使う最大のメリットは、「天候に左右されない」ことではあるのですが、裏を返せば「天候への対応力が身に付かない」と言うデメリットでもあります。
マラソン大会は屋外で行われます。
雨が降っていることもあれば、風が強いこともあります。
時期によっては、暑い環境の中で走ることもあれば、凍えるような寒さの中で走ることもあります。
普段から屋外を走っていると、様々な環境下でも身体が順応してくるのですが、屋内のランニングマシンばかり走っていると、こういった悪天候での対応力が身に付いてきません。
②効率の悪いフォームが身に付きやすい
ランニングマシンは地面のベルトが回転して、その上を走ることになります。
「足を前に出しさえすれば走れる」という感じです。
この動きは、ロードのマラソンを走る上で、重要なアクセルの働きである「裏モモで蹴る」という身体の使い方が身に付きにくくなります。
そして、足を前に出すことによって、前モモを優位に使った「ブレーキをかけてしまう走り方」が身に付きやすくなります。
つまり、ランニングマシンを使うことによって、「効率の悪いフォーム」が身に付きやすい」ということです。
※自走式のランニングマシンであれば防ぐことができます。
③飽きやすい
僕の中でのランニングマシンの最大のデメリットは、「飽きやすい」ことです。
景色がずっと変わらず、まるで回し車を回っているモルモット状態ですからね。
動画や音楽を活用することで、多少の退屈しのぎにはなりますが、それでも屋外を自由に走っている時と比べると、どうしても時間の経過が長く感じてしまいます。
30分から最大でも60分くらいが限界ですかね…
僕と同じ「飽きやすい」方は、ランニングマシンで走ることは、屋外で走ることと比べると、つらい時間になるかもしれません。
以上のメリットとデメリットがあるランニングマシンですが、マラソンに向けたトレーニングとしては、効果的な活用方法はあるのでしょうか?
マラソンのトレーニングにランニングマシンは効果がない?
マラソンのトレーニングにランニングマシンは効果があるのかないのかでいうと、効果はあります。
しかし、基本的にはマラソンのトレーニングに向いていません。
その理由をお伝えしますね。
①走る時の身体の使い方が違う
ランニングマシンばかり走っていて、いざロードを走ってみると、思うようにスピードがでなかったり、しんどく感じたりします。
これは、デメリットとしてお伝えしたように、ランニングマシンはロードを走る時とは違う身体の使い方が身に付きやすいからです。
ランニングマシンでの走り方と、マラソンでの走り方は、身体の使い方に違いがあるため、マラソンのトレーニングとしては向いていません。
②ペース感覚が違う
ランニングマシンとロードでは、同じ「7分/kmペース」でもペース感覚に違いがあります。
これは、マシンのメーカーによる設定の違いや、身体の使い方の違い、天候条件やコース条件による違いなどが関わっています。
ランニングマシンではキロ7分ペースが楽に感じていたのに、ロードを走ってみるといつもよりしんどく感じる。
反対に、ランニングマシンではしんどいのにロードでは楽に感じる。
このような、ランニングマシンとロードでのペース感覚の違いが生まれてしまうため、マラソンのトレーニングとしては向いていないと言えます。
③ペースコントロール力が身に付きにくい
ランニングマシンは、ペースを自分で設定して、常に一定のペースで走ることができます。
一定のペースで走れることは、一見メリットと思えるのですが、マラソン大会では同じ条件で走れることはありません。
実際のマラソン大会では、上り坂もあれば下り坂もあります。追い風の時もあれば向かい風の時もあります。
つまり、ある一定のペースで走り続けるのではなく、コース環境によって微妙にペースを上げ下げしていく必要があるのです。
ランニングマシンばかり走っていると、この微妙なペースをコントロールする力が身に付きにくいため、マラソンのトレーニングとしては向いていません。
以上、マラソンのトレーニングに向いていない理由をお伝えしましたが、全く効果がない訳ではありません。
屋外でのトレーニングの補足としては、充分に活用することができます。
その、マラソントレーニングでランニングマシンを効果的に活用する方法をお伝えしますね。
ランニングマシンを効果的に使う方法とは?
マラソントレーニングとしてランニングマシンを効果的に活用する方法は、「リカバリージョク」として使うことです。
リカバリージョグとは、「疲労の蓄積を防ぐこと」を目的としたジョグのことです。
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ランニングでの膝の痛みを予防するための練習方法【リカバリージョグ】
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普段は屋外でのトレーニングを基本とし、悪天候の時はランニングマシンを使ってリカバリージョグを行います。
また、膝や足に痛みや違和感がある場合は、リハビリを目的としてリカバリージョクを行います。
ランニングマシンを使ったゆっくりペースのリカバリージョグでは、足を前に出す前モモ優位のブレーキをかける走り方になりにくく、ロードを走る時と比べて足腰への負担も軽減することができます。
つまり、ランニングマシンのデメリットを最小限にしつつ、メリットを活かしたトレーニングをすることができるのです。
リカバリージョグを実施する際は、ペース設定には充分に注意してください。
ランニングマシンは時速表示がメインだと思います。
ロードの環境に近づけた最適な設定は、「時速7kmで傾斜2%」が目安になります。
ただ、ランニングマシンのペースとロードのペースは感覚が違うため、できれば心拍数でトレーニング強度を管理しましょう。
最大心拍数の60%〜70%、Garminの心拍ゾーンだと「ゾーン2」が目安になります。
感覚でいうと早歩きと同じくらいのペースですね。
まとめ
今回は、「ランニングマシンとマラソンのトレーニング」をテーマにお伝えさせていただきました。
話をまとめますね。
【ランニングマシンを使うメリットとデメリット】
・メリット
①天候に左右されない
②足腰に負担がかからない
③安全である
・デメリット
①天候への対応力が身に付かない
②効率の悪いフォームが身に付きやすい
③飽きやすい
【マラソンのトレーニングにランニングマシンは効果がない?】
・効果はあるが、向いてはいない
①走る時の身体の使い方が違う
②ペース感覚が違う
③ペースコントロール力が身に付きにくい
【ランニングマシンを効果的に使う方法とは?】
・「リカバリージョク」として使う
・普段は屋外でのトレーニングを基本とし、悪天候の時はランニングマシンを使う
・膝や足に痛みや違和感がある場合は、リハビリとしてランニングマシンを使う
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というお話しでした。
ランニングマシンだけでもマラソンを完走できない訳ではありません。
実際にランニングマシンだけのトレーニングで完走したという方もいます。
ただ、効率的かというと、そうではないということですね。
置かれている環境や、暑さ寒さへの感覚は人それぞれだと思います。
ランニングマシンのメリットとデメリットを理解した上で、今回ご紹介した内容を参考に、あなたに合った方法でうまく活用してみてください。
それでは、また。