トレーニング ランニングの知識

ランニングでのケガを予防するためには【頑張らない】こと

 

お悩み

「ランニングでのケガを予防するためにできることはないかな?」

「マラソンに向けて頑張って練習をしていたのに、ケガをして走れなくなってしまった」

「ケガをすることなく、マラソンを長く楽しめるようになりたい」

 

こんなお悩みが解決できます。


ランニングでのケガを予防するために大切なことは、「頑張らない」ことです。

具体的に言うと、「全力の8割までに抑える」ことです。

きついのに頑張って走っているから、身体にかかる負担が蓄積してしまい、ケガをしてしまうのです。

 

僕自身も、この方法を取り入れてから、10年以上ケガで走れなくなったことがありません。

そして、インターバル走のようなポイント練習も、楽しめるようになりました。

 

今回の記事では、ケガを予防するために大切な「全力の8割までに抑える」練習方法をご紹介します。

この記事を読むことで、マラソン大会に向けて、ランニングでのケガのリスクを抑えながら、より楽しく日々の練習ができるようになります。

 

コンちゃん

この記事を書いてる僕は、2つの医療系国家資格(鍼灸師・柔道整復師)とスポーツ栄養の資格(スポーツ栄養医学指導士)を保有している日本で唯一のランニングトレーナーです。

「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より軽やかで、より効率的な走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。

今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスしてきた実績があります。

 

 

ランニングでのケガを予防するためには「頑張らない」こと

 

ランニングをしていて、ケガ(故障)をしたことがある方は、9割近くいるというアンケート結果があります。

また、ランニングを始めてから7割の人が半年で辞めてしまうというデータもあります。

 

その理由のほとんどが、「ケガや痛みで走れなくなったから」です。

つまり、「ランニングを始めてみたけど、膝が痛くなったので走るのを辞めてしまった」というようなことが、頻繁に起きているということです。

 

では、どうしたらケガをすることなく、ランニングを楽しく続けられるのでしょうか?

その方法の1つが「頑張らないこと」です。

 

具体的に言うと、

「全力の8割までに抑える」ことです。

 

その方法を詳しく解説していく前に、まずはランニングでケガをしてしまう原因についてお伝えしておきます。

 

 

ランニングでケガをしてしまう原因は頑張り過ぎ

 

ランニングでケガをしてしまう原因の1つが、オーバートレーニング(練習の頑張り過ぎ)です。

 

☑️ ゆっくり走るのが苦手で、ついつい速く走ってしまう

☑️ いつも会話ができる余裕がないくらいのスピードで走っている

☑️ 練習会で他の人のペースに遅れないように、必死にくらいついて走っている

 

このような走り方を続けてしまうと、身体に大きな負担がかかり、その負担の蓄積がケガの原因となってしまいます。

 

また、年齢が上がるにつれて回復力は低下し、疲労の蓄積が起こりやすくなるため、ハードなトレーニングばかりしていると、ケガのリスクは年々高まってしまいます。

 

 

ランニングでケガをしないための練習方法

 

それでは、ランニングでケガをしないために大切な、

「全力の8割までに抑えること」

について、その方法をご紹介します。

 

 

心拍ゾーンの活用

 

心拍ゾーンとは、最大心拍数に対する割合をもとに計算され、ゾーン1~ゾーン5までの5つのゾーンに分類されます。

ゾーンの数字が大きいほど、運動強度が高いことを示しています。

 

心拍ゾーンは、心拍数が計測できるランニングウォッチを付けて走ることで、簡単にデータを得ることができます。

 

参考

【ゾーン1(リラックス):最大心拍数の50~60%】

【ゾーン2(イージー):最大心拍数の60~70%】

【ゾーン3(モデレート):最大心拍数の70~80%】

【ゾーン4(ハード):最大心拍数の80~90%】

【ゾーン5(エキスパート):最大心拍数の90~100%】

 

 

「全力の8割までに抑える」とは、心拍ゾーン2〜3を中心にトレーニングを行い、上がっても心拍ゾーン4までに抑えるということです。

 

心拍ゾーン5まで追い込むようなハードな練習は、フルマラソン完走〜サブ4くらいが目標の方や、50歳以上の方は必要ありません。

なぜなら、ハードな練習に耐えられる身体ではないため、ケガのリスクが上がってしまうからです。

 

心拍ゾーン2〜3でのジョグ、心拍ゾーン3〜4でのロング走を中心にトレーニングを行います。

インターバル走を行う場合も、心拍ゾーン4までで十分です。

 

心拍ゾーン5まで追い込んだ方が心肺機能は向上しますが、追い込み過ぎることによる弊害の方が大きくなると僕は感じています。

それは、ケガのリスクが上がるのはもちろんですが、力みのあるフォームが身に付いてしまうリスクもあるからです。

 

 

コンちゃん
ここで、僕自身の経験談をご紹介します。

 

インターバル走のようなハードなトレーニングは、自分だけではやる気がなかなか起きなかったため、練習会に参加していました。

 

練習会に参加すると、周りのランナーに負けじとついつい頑張って走ってしまいます。

「自分だけでは追い込めないくらいに頑張って走ることができた」と、当時は満足していました。

 

しかし、その時のフォームは必死に走っている分、力みのあるフォームで走っていました。

そんなことを続けていくうちに、自然と力みのあるフォームが身に付いてしまい、身体の不調を感じる確率が上がってしまったのです。

 

そこから、フォームが崩れるほどのペースで走ることを辞め、全力の8割までに抑えることを意識するようにしました。

そうすることで、痛みやケガで満足に走ることができないということが、もう10年以上なく走れています。

 

 

自覚的運動強度(RPE)の活用

 

心拍数を計測できるランニングウォッチがない場合は、自覚的運動強度(RPE) を目安にトレーニングを行います。

 

引用:RUNNET

 

 

自分の感覚を指標にするので、心拍ゾーンより精度は落ちますが、トレーニング強度の参考にはなります。

 

「楽である」=心拍ゾーン2

「ややきつい」=心拍ゾーン3

「きつい」=心拍ゾーン4

 

として、「楽である」でジョグ、「ややきつい」でロング走を中心にトレーニングを行います。

インターバル走のようなポイント練習でも、「きつい」までに抑えるようにして、「かなりきつい」以上にはならないようにします。

 

ランニングウォッチでの心拍数の計測も、たまにエラーが出て、自分の感覚とかけ離れた数値が出ることがあります。

 

よって、基本はランニングウォッチでの心拍数をもとにトレーニングを行いつつ、自覚的運動強度(RPE)の感覚でも大きな誤差なくトレーニングできるようなることを目指していきます。

 

 

まとめ

 

今回は、「ランニングでのケガを予防するためには頑張らないこと」をテーマにお伝えさせていただきました。

 

話をまとめますね。

 

【ランニングでのケガを予防するためには頑張らないこと】

・ランニングを辞める理由のほとんどが「ケガや痛みで走れなくなった」から

・ケガをしないためには、「全力の8割までに抑える」こと

 

【ランニングでケガをしてしまう原因は頑張り過ぎ】

・ランニングでケガをしてしまう原因の1つが、オーバートレーニング(練習の頑張り過ぎ)

・年齢が上がるにつれて回復力は低下し、疲労の蓄積が起こりやすくなる

・ハードなトレーニングばかりしていると、ケガのリスクは年々高まってしまう

 

【ランニングでケガをしないための練習方法】

・心拍ゾーン2〜3でのジョグ、心拍ゾーン3〜4でのロング走を中心に練習する

・インターバル走を行う場合も、心拍ゾーン4までで十分

・心拍数を計測できるランニングウォッチがない場合は、自覚的運動強度(RPE) を目安に行う

・「楽である」でのジョグ、「ややきつい」でのロング走を中心に練習する

・インターバル走を行う場合も、「きつい」までに抑える

 

というお話しでした。

 

今回の内容は、僕自身がそうだったように、練習会に参加しているランナーが意図せずハマってしまってることが多い落とし穴です。

頑張って練習していたのに、大会前にケガをして走れなくなってしまっては、元も子もないですよね。

 

腹八分目という言葉があるように、マラソンの練習も頑張る必要はありません。

「インターバル走はしんどいけど、頑張って走らないと」と思っていては、走ることを楽しめず、気持ちにも余裕がなくなってしまいます。

どうせなら、もっと楽しく練習したいですよね?

 

今回の記事を参考に、頑張り過ぎない最適な強度で走ることで、ケガをすることなく、もっと日々の練習を楽しんでみてください。

 

 

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