「トレーニングの計画を立てるのに、その組み立て方が分からない」
「マラソンのトレーニングには期訳けがあるって聞くけど、どういうこと?」
こんなお悩みが解決できます。
マラソンで自己ベストを更新したいと思った時に、重要なことの一つは「練習メニュー」です。
レース当日に向けて、どんな目標設定をして、どんな練習メニューを積み上げていくのか?
その練習メニューを考えていく中で、大切なことに「期分け」があります。
なぜなら、期分けがしっかりとできているトレーニング計画と、そうではないトレーニング計画では、自己ベストが更新できる確率が全然違ってくるからです。
そこで今回は、マラソンで自己ベストを更新するために大切な「期分け」について解説し、その内容を具体的な練習メニューと共にご紹介していきます。
この記事を読むことで、「期分け」について理解を深めることができ、自己ベスト達成のために必要なトレーニング計画の組み立て方が分かります。
この記事を書いてる僕は、2つの医療系国家資格(鍼灸師・柔道整復師)を保有している日本で唯一のランニングトレーナーです。
「膝や足の痛みに悩まされない走り方」「より軽やかで、より効率的な走り方」「全くのランニング未経験者からフルマラソン完走まで導くサポート」の指導を得意としています。
今までに1,000名以上のランナーのお悩みに対してアドバイスしてきた実績があります。
マラソンのトレーニングは【期訳け】が大切
マラソンのトレーニングは、『期訳け』して計画的にトレーニングをしていくことが大切です。
いつも同じような練習メニューで走っていては、効果的なトレーニングとは言えず、すぐに記録も頭打ちが来てしまいます。
『期訳け』とは、マラソン大会当日から逆算し、「準備期」「実践期」「調整期」の大きく3つに分けてトレーニング計画を立てることです。
そうすることで、より効率良くトレーニングを積み重ねることができ、あなたの走力を向上させていくことができます。
この3つの期訳けについて、それぞれ詳しく解説していきますね。
準備期
準備期の目的は、「長い時間を走るための脚作り」です。
フルマラソンは42.195km。
ランニング初心者の方だと、5時間〜6時間は走り続けることになります。
フルマラソンを完走するためには、長い時間を走るための脚力を身に付ける必要があります。
5〜10kmほど走っているだけでは、この脚力は身に付きません。
実際に、長い時間を走り続ける練習が必要です。
例えば、90分〜120分をゆっくり走り続けるような練習です。
この時期は、走る速さにはこだわらず、とにかく長い時間走り続けられるようになることを、練習の重点項目にします。
家づくりで言うと、「基礎工事」の部分です。
走るための「基礎作り」なので、ここをしっかりできたかたどうかで、マラソンの結果が大きく変わってきます。
よって、期間としては3ヶ月はしっかり確保しておきたいところです。
実践期
実践期の目的は、「レースに向けたスピード持久力の向上」です。
ここからは、レースペースを意識してトレーニングしていきます。
実際に、ハーフマラソンや30km走にチャレンジすることで、マラソン大会本番にどのペースで走ればベストの走りができるかを見極めます。
そして、そのレースペースをできるだけ維持できるように練習していきます。
よって、練習の中心は「ペース走」となります。
例えば、10kmをレースペースで走ったり、15〜20kmの距離をレースペースの8割〜9割で走ったりするような練習です。
準備期のゆっくり長く走ることから、約2ヶ月間かけて少しずつ走るペースを上げていくことで、マラソン大会当日に走る想定ペースに仕上げていきます。
準備期にしっかり基礎作りができていると、実践期に入って距離を伸ばしていく時に、スムーズにペースアップしていくことができます。
調整期
調整期の目的は、「走力を落とすことなく、コンディションを整える」ことです。
レース当日から逆算して3週間前が目安となります。
この時期からは、ハードにトレーニングしたところで、走力が向上するどころか、レース当日に疲労が抜けずに思うように走れなくなってしまいます。
よって、レース当日に向けて、走力は落とさずに疲労を抜いていくことを優先させます。
具体的には、走るペースは落とさずに、走る距離を落としていきます。
週末にいつも15km走っていたとすると、半分の7.5kmにするといった具合です。
そうすることで、レースペースで走るための走力を落とすことなく、疲労を抜いていくことができます。
練習量の調整だけではなく、マッサージを受けたり、睡眠をしっかり取ったりと、身体のコンディションができるだけ万全になるように整えていきます。
準備期、実践期と、どれだけ良い練習を積んでいたとしても、この調整期でコンディションをレース当日に上手く合わせられないと、思うような結果は得られません。
今まで積み上げてきたことが無駄にならないように、レースまで3週間を切っているのに、不安になって30km走などしないように注意しましょう。
練習不足でマラソンを走るとどうなる?
準備期(3ヶ月)、実践期(2ヶ月)、調整期(3週間)と、フルマラソンまで約6ヶ月間かけてトレーニング計画を立てることをお伝えしてきました。
では、6ヶ月未満の準備期間で、フルマラソンを走るとどうなるのか?
制限時間の長いフルマラソンであれば、最後は歩いてでも完走できるかもしれません。
ただ、たとえ完走できたとしても、レース後半になればなるほどしんどくなってくるので、「もう二度と走りたくない」とただの辛い思い出になりかねません。
ちなみに、フルマラソンを走った経験がある方であれば、それぞれの期間を1ヶ月づつの約3ヶ月でもいけなくはありません。
一つ言えるのは、同じ完走したとしても、準備不足で走った時と比べて、しっかり準備して走って時のほうが、何倍も完走した時の達成感があるということです。
フルマラソンを走ること自体は、準備ができたできないに関わらず辛いことですが、その辛ささえ楽しめるのは、しっかり準備をしてきたと思える自分がいるからです。
練習メニューは人それぞれ違う
期訳けの概念は分かった。
それぞれの時期にどんな練習を中心に取り組んだらいいのかも分かった。
では、私は実際にどんな練習をしたらいいの?
と、思われるでしょう。
ただ、ここが難しいところです。
なぜなら、「練習メニューは人それぞれで違う」からです。
✔︎ 仕事の時間
✔︎ 休日
✔︎ 家庭環境
✔︎ 身体のコンディション
✔︎ 気候
✔︎ レース当日の時期
✔︎ 今までの練習内容
✔︎ 苦手な練習
✔︎ 得意な練習
✔︎ 10km、ハーフ、フルマラソンの記録
✔︎ 心拍数(安静時、運動時)
etc.
それぞれで置かれている状況が全然違うため、「フルマラソン完走ならこのメニュー、サブ4ならこのメニュー」と明確に言えるものはありません。
メニューのベースとなるものはありますが、そこから個別の状況に応じてカスタマイズしていかないと、本当にあなたに合った効果的なメニューとは言えません。
よって、まずはランニング指導のプロの方に、あなたの目標と現状をお伝えして、あなたに合ったトレーニングメニューを作成してもらうことをおすすめします。
そうすることで、適切なフィードバックをもらいつつ、自分に合ったトレーニングメニューの作成方法を学ぶことができます。
僕もオンラインでのトレーニングメニュー作成サービスを提供していますので、興味のある方は、下記URLより詳細をご確認ください。
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まとめ
今回は、「期分け」をテーマにお話しさせていただきました。
話しをまとめますね。
【マラソンのトレーニングは『期訳け』が大切】
・『期訳け』とは、マラソン大会当日から逆算し、「準備期」「実践期」「調整期」の大きく3つに分けてトレーニング計画を立てること
【準備期】
・準備期の目的は、「長い時間を走るための脚作り」
・90分~120分をゆっくり走り続けるような練習
【実践期】
・実践期の目的は、「レースに向けたスピード持久力の向上」
・10kmをレースペースで走ったり、15~20kmの距離をレースペースの8割~9割で走ったりするような練習
【調整期】
・調整期の目的は、「走力を落とすことなく、コンディションを整える」
・走るペースは落とさずに、走る距離を落としていく
【練習不足でマラソンを走るとどうなる?】
・たとえ完走できたとしても、レース後半になればなるほどしんどくなってくるので、「もう二度と走りたくない」とただの辛い思い出になりかねない
・同じ完走したとしても、準備不足で走った時と比べて、しっかり準備して走って時のほうが、何倍も完走した時の達成感がある
【練習メニューは人それぞれ違う】
・それぞれで置かれている状況が違うため、「フルマラソン完走ならこのメニュー、サブ4ならこのメニュー」と明確に言えるものはない
・まずはランニング指導のプロの方に、目標と現状を伝えて、自分に合ったトレーニングメニューを作成してもらう
というお話しでした。
僕自身、練習メニューに関しては、なかなか自分に合った方法が見つからず、様々な書籍やネット情報を読みあさってきました。
その中で、マラソンで自己ベストを更新するために、大切だと思ったことの一つが、今回ご紹介した「期分け」です。
ただ、書籍やネット情報だけでは、自分のレース日程に合わせた最適なトレーニング計画かと言われると、そうではなく、そこからまた試行錯誤をすることになりました。
時間をかければ、自分でトレーニング計画を立てられなくもないですが、僕自身の経験上おすすめはできません。
トレーニング計画を立てる流れを一通り理解するまでは、ランニングの専門家のサポートを受けてみてください。
きっと、最短であなたの目標を達成することができます。
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